今週末に開催される「A Dynamic System Approach to Training and Rehabilitation of Overhead Sports」の理解度を上げるために解剖学の勉強。

触察の知識を添えて。
機能解剖学は徒手アプローチを行う際には、旅における地図のように必須の知識になります。
しかし、そのまま丸覚えしただけではリハビリテーションやパフォーマンストレーニングへ活かすには不十分です。
例えば回旋筋腱板(ローテーターカフ)の棘上筋は、多くの書籍では肩甲上腕関節の外転と記載されています。
肩甲上腕関節の外転開始時に上腕骨頭を安定させ、外転の初期に関与するのも、もちろん大切です。
それだけでなく、実際のスポーツ動作において棘上筋は他のローテーターカフとも協同して上腕骨頭と関節窩を求心位に保つためにも作用しています。
こういうことは多くの解剖学書には書いていませんが、肩のリハビリテーションプログラムを考える際に欠かせません。
上肢のリハビリテーションプログラムとしてハンギングやブラキエーションが有益な理由もここにありますね。
しかし、ぶら下がるだけでもダメです。
ローテーターカフが起始部を持つ肩甲骨は、胸郭上を自由度高く動きます。
それなのに上腕骨下垂位で外転動作だけを鍛えても、ぶら下がる中での安定化だけを鍛えても不十分なのです。
日常生活中•スポーツ動作中には身体を移動させ、姿勢を変え、視覚情報や空間における身体の位置情報は常に変わります。
そんな環境(いわゆるカオス)の中で、運動課題を遂行するために環境へ適応し、最適な安定化戦略を反射的に見つけ出す(≒自己組織化)。
そんなトレーニングが必要になる。
はず。
知らんけど。
というわけで週末が楽しみです。
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