ダイエットの前に健康が先

※クライアント様より写真の公開やブログ掲載の許可をいただいております。

 

今回、当施設のクライアント様にルークス芦屋クリニック(ルークス芦屋クリニックホームページはこちらです)での血液検査などに合わせて

 

 

唾液中コルチゾール検査

 

をお受けしていただきました。

 

というのもダイエット目的でお越しいただいているんですが、昨年末の会社内の健康診断での血液検査でLDLコレステロール値があがり「脂質異常症」となってしまったからです。

 

「昨年よりやせて、体重も減っているのになんでコレステロール値あがるの！もっと糖質も脂質も減らさないと！」

 

となられたからです。

 

そもそもコレステロールは悪者ではなく、身体にとって必須の脂質の一種です。

 

むしろコレステロール、それ自体は良いやつといっていいかもしれません。

 

そしてダイエットをしたいのならコレステロールは必須です。

 

 

体脂肪燃焼を促す副腎皮質ホルモン(コルチゾール)、性ホルモン(テストステロン)の前駆体でもあるのがコレステロールです。

 

 

そしてコルチゾールなくして血糖調整ホルモン グルカゴンも上手く働きません。

 

 

Aというホルモンが効果を発揮するためにBというホルモンの存在が必要になることを許容作用というんですが、コルチゾールはグルカゴンに対して許容作用も持っています。

 

 

つまりコルチゾールのコントロールされた分泌なくしてダイエットの成功はなし、ということです。

 

 

そして、そもそも健康なくしてダイエットなし。

 

 

健康はダイエットに先立ちます。

 

 

なのにクライアント様のコルチゾールは…

 

出ない💦

※黄色の部分が日内変動の基準値です

 

いわゆる副腎疲労(アドレナルファティーグ)ですね。

 

今までの様々なストレスなどでコルチゾールの過剰分泌が起こり副腎疲労が起こっている状態。

 

副腎皮質細胞はLDLレセプターを豊富に持ち、脂肪滴の形でコレステロールエステルとして蓄えられています。

 

つまり副腎にはコレステロールが必要ってことです。

 

 

ストレスがかかったり炎症が起こった時に対処するホルモン コルチゾールを分泌するために前駆体であるコレステロールが必要だからですね。

 

 

なのに、こちらのクライアント様のように副腎疲労が起こりコルチゾール分泌能が低下してしまうと…

 

LDLコレステロールをたくさん作りだして

「おい、副腎もっとがんばれよ！！！」

となるわけですね。

 

結果、LDLコレステロールが上がる。

 

なので、この方のLDLが高いのはまだ完全に機能低下しきっていない副腎をなんとかかんとか働かせるため。

 

そこを

“脂質異常症”といい脂質を減らす、

やせたいから糖質を減らす、

 

と言っていてはコレステロールの原料でもあるアセチルCoAも不足し、いよいよこちらの方の副腎は完全ダウンしてしまいます💦

 

こちらの方の特徴として

 

「めちゃくちゃ浮腫みやすい」

 

というのがあるんですが、

アルブミンも3.8と超少ない💦

 

総蛋白もですが💦

 

しかも中性脂肪も28って、これで糖質も脂質も減らしてはいけません💦

 

 

アルブミンが不足していては膠質浸透圧が働かず、そら浮腫みます。

 

 

ダイエットしたいから、たんぱく質の量も減らしてしまいがちな方です。

 

 

たんぱく質摂らないと浮腫みます。

 

ですが、ただ摂る量を増やせばいいってもんじゃない。

 

大事なのは胃酸の分泌及び腸内環境。

 

ペプシノーゲンの数値から低胃酸であることも分かります。

 

 

胃酸が出ないから当然ビタミンB12も十分消化吸収出来ないし、もし腸内環境の悪化も合わされば腸内細菌が産生してくれるビタミンB12も利用できません。

 

結果、MCV(赤血球の大きさ)もやはり大きい。

 

 

そうすると赤血球が末梢の毛細血管を通りづらいので当然末端が冷えます。

 

書くとキリがないので、ざっくりまとめると

 

クライアント様にダイエットの為には、ちゃんと細胞と腸内細菌に必要な栄養素を摂っていただく必要がある事をご理解いただけたようです。

 

 

やせたいから”減らす”だけでは上手くいかないんですよね。

 

 

そして副腎疲労や貧血、鉄欠乏があっては除脂肪、ダイエットは絶対成功しません。

 

 

ホルモン分泌や酸素を運搬する赤血球の問題なので「根性がないから」、「運動で代謝あげます」とか関係なしに上手くいきません。

 

 

打ち勝てない糖質の欲求、頑張っても頑張っても体脂肪や体重が減らないということが起こります。

 

 

ダイエットが上手くいかない方は、自分が気づかない内に自分の細胞や臓器が働く事ができない不健康状態になっているんです。

 

 

やせるとか体脂肪減らすとか、そんな事の前に健康を大切にしましょう。

 

そうすればホルモン分泌や酸素運搬能力が改善し、電子伝達系でATPが作れて自然とダイエットも成功するってもんです。

 

寝起きが悪い

甘いものがやめられない

低糖質ダイエットで失敗する

貧血気味

慢性疲労感がある

そんな方はダイエットや体重減らそうとする前に健康になりましょう。