【長期に渡る自然免疫応答が臓器をリモデリングする】
感染症においては、リンパ球が活躍する獲得免疫に注目が行きがちです。
もちろん慢性炎症の収束にTreg、Bregといった制御性リンパ球の活躍は欠かせません。
ですが、自然免疫の制御も臓器の健康を守るために必須です。
慢性炎症においては長期に渡る自然免疫応答の過剰により、組織リモデリングが起こり、臓器の機能不全に陥ります。
ですが、この慢性炎症は急性炎症と違い発赤、疼痛、腫瘍といった自他覚的に分かる症状がありません。
そのため
「気づいたら肝硬変に…」
などといった事になります。
自然免疫の主役ともいえるマクロファージですが、PRR(パターン認識受容体)というセンサーを用いて病原体を認識しています。
このPRRの1種としてTLR(Toll様受容体)が存在しています。
このTLRにも種類があり、TLR4は細菌の持つ糖脂質であるリポ多糖類を認識して攻撃を開始し、炎症性サイトカインが分泌されます。
ただこのTLR4、それ以外のものも結合して作動しちゃうんです💦
有名なところでは飽和脂肪酸もTLR4、TLR2に結合することが知られています。
そのため過剰に飽和脂肪酸リッチな高脂肪食を摂ったり、肝臓での中性脂肪合成過剰も慢性炎症に繋がり、細胞や臓器にダメージを与えていきます。
またアポトーシスした細胞から漏出した細胞外ATPも、DAMPs(ダメージ関連分子パターン)としてTLRに認識されてしまいます。
このようにして炎症が慢性化し、自然免疫が暴走し、臓器を機能不全に陥れます。
という形で6/21開催オンラインセミナー「慢性炎症と副腎」では、獲得免疫ではなく自然免疫の制御が1つのテーマになります。
こちら満員御礼ですので、あとはご参加の皆様に満足いただけるよう更に練り込んでいきます。
7/5(日)
「身体の仕組みから考える–ダイエット中のイライラ、心のみだれ」
7/26(日)
「女性が輝くための食事と知識」
どちらも残席8名以下となっておりますので、ご参加希望の方は是非よろしくお願い致しますm(._.)m
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