アルツハイマー病と栄養状態

アルツハイマー病と栄養状態

昨今、咬合と動作や全身との繋がりは運動指導者の中で認知が広まりつつあります。

ですが、「芸能人だけでなく、全人類にとって歯は命🦷」とも言えるほど栄養や内科的疾患に対しても口腔環境は強い影響を持っています。

今回は歯周病とアルツハイマーの関連性について。

歯周病は糖尿病の強いリスクファクターでもありますが、アルツハイマー病も”3型糖尿病”、”脳の糖尿病”などと表現されるように、歯周病はアルツハイマー病のリスクファクターでもあります。

アルツハイマー病は脳へのアミロイドβの蓄積によるものと考えられますが、コレってコレステロールに対する考えと同じ。

アミロイドβ自体は脳がダメージを負う時に守る為に働いていると考えられています。

つまり根本原因である、このダメージを引き起こすモノ。

これを取り除く必要があります。

当然、遺伝的要因(ApoE4遺伝子を持つ方はAD発症率が40%増加)もあり、一概には言えませんが環境的要因として強く発症に関与しているとも言えるのが…

①脳への慢性炎症

②正常な脳神経の働きに必須の栄養が不足

③有害ミネラル、細菌の脳へ蓄積

これらになります。

①の慢性炎症の発生はTNF-α(腫瘍壊死因子)の慢性的かつ過剰発生に繋がります。

そのため歯周病を罹患していると慢性炎症状態ですから、TNF-αの発生が増えます。

TNF-αはサイトカインですので、局所で発生したとしても血液を通して全身へ影響を及ぼします。

本来、脳はBBB(血液脳関門)に守られ、TNF-αも脳内に入ることができません。

ですが、TNF-αは腸と脳にあるタイトジャンクションを破壊します。

そのため慢性炎症状態はBBBを越えて、脳内に異物が入りやすい状態とも言えます。

ましてや腸のタイトジャンクションもやられますから、腸から血液内にも異物が紛れ込み、それが脳へと向かいます。

歯周病だと腸内環境も悪くなり、血液脳関門も正常に働かなくなるということです。

そして、歯周病の原因菌として有名なポルフィロモナス•ジンジバリスはアルツハイマー病患者の脳内にも発見されます(Dominy SS, et al. Sci Adv. 2019.)。

つまり口腔細菌がBBBを越えて脳内に侵入した結果ですね。

またアミロイドβの抗菌保護仮説(antimicrobial Protection hypothesis)とも言われるように脳内に侵入してきた微生物に対する自然免疫の働きも持つ、と考えられています。(Moir RD, et al. Alzheimers Dement. 2018.)

つまり脳内にたくさん細菌が入ってくれば、たくさんアミロイドβが抗菌のために蓄積されるということです。

結果、アルツハイマー病に…、という構図ですね。

口腔ケア、ナメたらあきません。

口腔環境を保つこと=脳機能を保つこと、です。

口腔マネジメントは、脳と人生のマネジメントです。

というわけでブログの締めに近々、歯科医、歯科助手の先生方と一緒に8月18日(日)に大阪にて開催させていただく講習会の告知を行わせていただきます。

分子栄養学の世界では当然のように”医科歯科連携”という言葉が以前より叫ばれています。

栄養からの介入を始める前に口腔環境のケアの方が先なのです。

こちらは「咬合と動作」「口腔と栄養」をテーマにした講習会になります。

また翌週、8/24.25には東京にて更に大きな多業種合同の2DAY講習会が開催されます。

AZCARE ACADEMYよりまもなく告知されますので、皆様是非とも楽しみにお待ちくださいませm(_ _)m

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