【Cerebral Folate DeficiencyとWeak Central Coherence】
英語で書きましたが、要は「脳内での葉酸塩の欠乏と中枢性統合不全」です。
自閉症、学習障害だけでなく、何となく日常に生きづらさというか慢性的な不調を抱えている方に起こり得る状態です。
Cerebral Folate Deficiency(CFD)は血漿中の5-メチルテトラヒドロ葉酸(5Methyl THF)は十分存在しているのに、脳内では欠乏している状態です。
脳内で5Methyl-THFが欠乏すると脳内でメチル基の供与が起きずMethylB12(活性型のB12)が欠乏します。
B12は脳神経細胞で言えばミエリン鞘を形成するために必須の栄養素であり、神経細胞の保護のためにもかなり重要な栄養素です。
脳内での5Methyl-THFの不足は神経細胞のダメージにも繋がり、発達の遅れ、運動障害、言語障害にも関与があると考えられています。(Gordon N. Dev Med Child Neurol. 2009.)
なぜこれが起こる可能性があるかというとメチレーション回路内の酵素にSNPs(一塩基多型)があったりして、回路内のショートルートを活性化するBHMT(ベタインホモシステインSメチルトランスフェラーゼ)をメインにしてSAMeを産生している場合、BHMTは脳内には存在しないため脳内でのCH3は不足してしまうため、脳内でのみ5Methyl-THF欠乏しているという事も考えられます。
また自閉症、学習障害児童ではWeak Central Coherence(中枢性統合の弱化)が起こっていると考えられ、視覚システムで大きな問題を抱えていると考えられています。
視覚システムにおける2つの経路として
Where経路(背側皮質視覚路)
What経路(腹側皮質視覚路)
この2種類があり、Where経路は「どこ」システム、What経路は「何」システムと言われます。
Where経路は主に周辺視野を担当し、空間における物体の位置や動きを感知したりしています。
What経路は物体の認識に関与し、詳細を確認する働きがあります。
自閉症やアスペルガーと診断された児童の中には周辺視野も小さく、Where経路に問題を抱えている可能性が強く、視覚情報として得たものを統合、処理して更に高次の意味を抽出することに難を抱えています。(Pellicano E,et al. Neuropsychologia. 2005.)
この状態をWeak Central Coherence(中枢性統合の弱さ)があると呼びます。
このような子ほど視力は良いが周辺視野が小さい傾向があります。
そのため視力ではなく、視機能をトレーニングする事で得た情報を処理する能力”Central Coherence”を改善し、症状や問題行動の寛解にもつながります。
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