さてさて、ストレングストレーニングとしてRDL(ルーマニアンデッドリフト)とそのバリエーションの種目は欠かせないと考えています。
その要因の1つとしては「Hip Hinge」ですね。
この動作を適切に行える事はとても大切なんですが、写真右のようなHip hingeを学習する為のHip hingeは最近はほぼ指導してません。
写真左と右
ほぼ同じ姿勢ですね。
左側は何をやっているかというと…
(クリックしていただくと10秒程の動画が流れます)
Locking/bear positionでした。
エンドポジションはこちら。
それをスプリットスタンスやシングルレッグにすればこんな感じ。
わざわざHip hingeの動作学習しなくても、このLockingのアトラクターとしてHip hingeが入っているからわざわざやる必要がなくなってます。
普段の指導の中で、同じクライアント様でもHip hingeそのものを学習させるより、Lockingをしていただい方がRDLの中でのHingeの定着がいいと感じてます。
またLockingの方がhingeの習得だけでなく、筋•関節の視点では
•肩甲骨の後傾
•肋骨の内旋
•前鋸筋アクティベーション
などなど
また感覚の視点でも体性感覚、視覚、前庭からのインプットがリッチになります。
支持点の増加はグラウンドとの接地面の増加を意味するワケですから、単純に安定感を得られる事は余分な筋緊張を低減させられます。
運動野、感覚野でも手は大きな割合を占めるほどセンシティブなため、”手で地面を押す”という動きは足よりも床反力を感じやすいのではないかと思います。
単純に触覚としても入力が豊富ですしね。
Locking はより床に近い低い位置で動いていることでオプティックフローも得やすいですし、何より
「自分で押した結果、身体が加速し動いてオプティックフローが起こる」
そしてその感覚が得やすい。
だから筋関節的にも感覚入力的にも最高だと感じています。
結果としてHip hingeの習得にも繋がってますし。
なので最近はHip hinge習得のためのHip hingeの練習は止めました。
話し変わって、赤血球の話です。
変わり過ぎか笑
人間は生きていく為のエネルギーとしてATP(アデノシン3リン酸)ってのが必要なワケですが、それを生み出す為の大工場がミトコンドリアってワケです。
そしてミトコンドリア内膜の電子伝達系で大量にATPが生成されるんですが、そのためには酸素が必要になります。
そして、全身の細胞に存在するミトコンドリアへと酸素を届けるために頑張ってくれるのが、ミトコンドリアを持たぬ細胞
“赤血球”。
※こちらのスライドの写真は全てカラー図解 人体の正常構造と機能より引用させて頂いています。
酸素運搬能に特化するため、赤芽球が骨髄内から出て脱核した後、成熟赤血球になる間にミトコンドリアなど細胞内小器官も捨て去る(オートファジー)そうな。
中のヘモグロビンに酸素を積込み、自分は酸素を使ってしまわないようにグルコース(ブドウ糖)を取込み嫌気的解糖からATPを得て、全身へとせっせと酸素を運んでくれます。
ミトコンドリアはその酸素を得る事でATPを生み出せるワケですね。
つまり、ダイエット中だから低糖質にするといっても赤血球の分はグルコースを確保してあげましょう。
PM Performance的にいうならば、ヒトがエネルギーにしやすいタイプをハンドポーション1個分。
肝グリを減らし過ぎず、溢れさせないような量ですね。
それが無くては赤血球はエネルギーを得られず少なく、小さくなってしまいかねません。
そして全身に酸素が運搬出来なくなり、十分なATPも生み出せなくなります。
結果として起こるのは
慢性疲労
貧血
冷え性
などなど
他にも色んな弊害が起こり得ます。
またグルコース、デンプンだけちゃんと摂っていればいいのかというとそんなワケはありません。
ヘモグロビン=ヘム鉄+グロビン(タンパク質)
ってのは有名な話。
貧血の予防には鉄分だけじゃなくてタンパク質も大切ですよ、と言われますよね。
また末梢の毛細血管って実は赤血球より細くて、
赤血球は窪んでいるからこそ変形しながら、
その狭い道を通り全身を巡る事が出来ます。
つまり赤血球の柔軟性って大切なんですが、それを与えてくれるのはスペクトリンなんかの弾性があるタンパク質が作ってくれる膜骨格。
てことはタンパク質大事じゃん。
その上、赤血球の細胞膜も脂質二重層から出来ているワケですから、その細胞膜の柔軟性も摂っている必須脂肪酸の質に依存します。
という事で赤血球の柔軟性を維持するためには、細胞膜に流動性を与えるオメガ3脂肪酸は大切ですよね。
同じく細胞膜に安定性を与えるコレステロールも大切。
さらには赤血球が成熟する過程で
葉酸
コバラミン(B12)
というビタミンB群が必要になります。
これらは腸内細菌が水溶性食物繊維を資化する事で産み出してくれます。
なるほどATP(エネルギー)を生み出し、不調なく元気にダイエットするためには
グルコース、デンプンが大切
タンパク質も大切
脂質ではオメガ3、コレステロールも大切
食物繊維(特に水溶性)も大切
ってことは…
結局コレじゃん!
ってことですね。
健康、ダイエット、身体作りは王道がベスト。
離れ業、裏ワザはないってことですね。
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