呼吸と栄養素と歯周病:よりinterdisciplinaryに考える

呼吸と栄養素と歯周病:よりinterdisciplinaryに考える

この2日間で買って読んでいる本の一部達。

本に多様性があるなぁ、と思います。

この中でも特に良いのは

 

「赤ちゃん歯科に行こう」

 

販売されているものではありませんが、秀逸の一言に尽きる内容です。

 

というわけで、これを作られた西川 岳儀先生が書かれた歯科医による足の本

 

人生が変わる!足指スローストレッチ

 

も購入しました。

 

さてさて予告通り「呼吸と栄養素」に関するブログを書こうかと思います。

 

呼吸と栄養素

先日の呼吸セミナー。

キーワードの1つは「呼吸数を減らして、脳や細胞への酸素供給を増やす」でした。

 

脳や細胞への酸素供給が増える(個体差を埋める栄養素が届く)ことで十分なATPが作られ、これのおかげで各細胞は正常に機能することができるわけです。

 

だから酸素供給が上手くできない乱れた呼吸は”生きづらく”なって当たり前。

 

呼吸数を落として酸素供給ができる事も大切なんだけど、そもそも酸素を運搬するための細胞がちゃんと作れているかも大事。

 

酸素を運搬してくれる細胞は赤血球であり、酸素はその中のヘモグロビンに結合し、無事切り離される事で全身の細胞へと届けられます。

 

だから呼吸エクササイズの効果を安定させるためにはそもそも…

 

▪︎正常な赤血球を作るための栄養素

十分なたんぱく質、ビタミンA,B6,B12,葉酸、E、鉄、亜鉛、EPA

 

▪︎赤血球が仕事をするための栄養素

グルコース

 

▪︎ミトコンドリアでATPを作るための栄養素

呼吸基質、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、α-リポ酸

 

そして酸素。

最低限これらの栄養素が摂れて、消化吸収できる必要があります。

 

そのために大切なのは胃酸の分泌、腸内環境などですが、それ以前に既に消化吸収のプロセスは始まっています。

 

口とは呼吸器ではなく、消化器です。

 

つまり、よく噛んで食べる事により消化器として本来持つ機能を発揮するわけです。

 

咀嚼回数の増加は長期的には顎の発達や咬合形成などに関与しますが、短期的には…

 

唾液分泌(それに伴い胃酸の分泌)

食べ物の小型化

 

をする事により消化吸収をサポートします。

 

だから口腔環境や歯ってめちゃ大事。

 

口呼吸は唾液の分泌を低下させ、唾液の持つ抗菌作用も低下させ、慢性炎症の元ととなり、顔貌を変えるだけでなく栄養素の吸収率をも低下させます。

 

炎症の発生により鉄分の吸収が阻害されることはよく知られています。

 

体内に住む様々な細菌も鉄を必要としているため、いわゆる悪玉菌やカンジダ菌に鉄を奪われないためにも鉄の吸収は小腸ではなく、十二指腸上皮細胞内に一時的にストックされるようになっています。

 

そして必要なら鉄はフェロポーチンと呼ばれる膜貫通タンパク質を通り、輸送タンパク質トランスフェリンにより必要としている細胞へと運ばれていきます。

 

つまり上皮細胞内で、一時的にストックされている間は吸収して代謝したわけではないという事です。

 

フェロポーチンを通した体内への鉄の取り込みを制御しているのは、ヘプシジンという鉄代謝を制御しているペプチドホルモン。

 

ヘプシジンは鉄の取り込みを抑制します。

 

そして、このヘプシジン産生は炎症反応時に細胞から分泌されるIL-6により増加すると考えられています。

 

つまり慢性炎症状態では鉄を摂っても送りたい細胞には吸収できず、細菌に奪われてしまいます。

 

ここが鉄は扱いが難しいとされる理由の1つ。

 

歯周病と呼吸

 

冒頭で紹介した「歯と口から伝える食育」という書籍でも虫歯が2本以下の子供と12本以上ある子供ではヘモグロビン値に差があることが書かれていました。

 

こちらでは痛みなどでちゃんと噛めないから、鉄を多く含む食材を避ける、吸収できる状態まで噛めていないというような表現がされていました。

 

ですが、それだけが理由じゃないと思うんですよね。

 

炎症反応の関与もあると思うんですよね。

 

例えば歯周病。

 

歯周病も炎症反応を引き起こすため、鉄の取り込みが阻害されます。

anemia of chronic disease and chronic periodontitis:dose periodontal therapy have an effect on anemic status?

慢性歯周病の治療が貧血の改善に関連があることを示しています。

つまりですよ。

 

貧血の状態では呼吸エクササイズで酸素供給を改善しようとしても、ヘモグロビンが少ないから十分酸素を細胞に送れない。

 

なら貧血や鉄欠乏を改善する必要がある。

 

でも、そこで鉄分を摂っても炎症反応が慢性化していたら吸収出来ないし、虫歯や歯周病があると鉄分を多く含む食材を消化吸収できる程噛めないということも起こります。

 

そのためには歯周病や虫歯を改善する必要がある、というわけですね。

 

まさにinterdisciplinary(多分野にまたがる)なアプローチが必要だという事ですね。

 

そして、それら全てに関わってくる”口呼吸”。

 

まずはこれを改善しない事にはエクササイズ、栄養、口腔、それら全てのアプローチに於いてバリアーが取り除けないという事になりますね。

 

まずは口呼吸の改善から。

 

 

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