【骨盤底】尿もれ予防エクササイズの考え方

先日は通称 “酒谷会”

 

 

関西でしっかりしたパーソナルトレーニングジム、特にマイクロジムを出店するのであれば、必ずお世話になるであろうTHINK フィットネスの酒谷さんとご縁をいただいている知人トレーナーメンバーでの新年会。

 

左1番手前の酒谷さんより時計周りに

 

川合

HPI 岡本 雄作さん

LIBELTE 吉川 昌文さん

REAL 谷口 昌聡さん

ELITE 西 貴史さん

※お名前をクリックしていただければ各施設ホームページやブログへ繋がります。

 

だいたいこれくらいの時期に開催される遅めの新年会です。

 

さてさて、この日の帰りもHPI 岡本 雄作さんと同じ電車で帰り、様々な情報や知識をいただきましたm(_ _)m

 

 

そう、昨年の忘年会でも同じシチュエーションになり骨盤底筋群についての話となり、その速筋線維の重要性についてお教えいただいていました。

 

 

先日の女性のセッションでもその話が活きましたし、参考になる論文も発見したので、その話でもブログに。

 

さてさて、骨盤底筋群となるといわゆる

 

「膣から水を引き込むように」

 

みたいなキューイングで、まずは比較的アイソレートして知覚•収縮させることも初期としては必要です。

 

ですが、それだけで

 

クシャミした時の尿もれ

階段降りる時の尿もれ

小走りする時の尿もれ

荷物を持ち上げる時の尿もれ

 

 

これらにはね、対処しきれないとおもうんですよね。

 

骨盤底筋群が弛緩した女性では、特にそのtype1線維は腹腔内圧上昇時での内臓の支持に関与し、type2線維は負荷がかかった際の尿道閉鎖圧の上昇に関与する(※1 Koelbl H, et al. Obstet Gynecol. 1989.)。

 

そうです。

 

そう、つまりメカニカルストレスが増えた際の尿もれ防止にはtype2線維が働くような

 

ストレングストレーニング

プライオメトリクス

ムーブメントスキル

 

こういったエクササイズが必要ということですね。

 

当然ながらtype1,2ともに加齢と共に減少が報告されています。（※1）

 

直腸肛門の感覚障害によっても引き起こされますが（※Dubrovsky B, et al. Neurosci Biobehav Rev. 1990.)、歳を重ねるほど上記のようなエクササイズは必要だということは確実ですね。

 

 

階段の登り降りや走った時に尿もれが起こる方はゴブレットスクワットなどをやっていただくと、

 

「骨盤底が開く感じがする」

 

とおっしゃられる方もおられますが(それが知覚できているだけで素晴らしい)、段階を追ってプライオ、ムーブメントスキルなどをやっていくと、その”開く感じ”はなくなります。

 

まあこれはtype2線維のボリュームの問題ではなく、神経発火や運動への参加を変えたという感じだと思いますが。

 

あとはこれを日常生活に活かせるよう多様性を持たせればいい。

 

ということはクローズドスキルのようなストレングスでもプライオだけでなく、オープンスキル、リアクティブアジリティまで発展させたいですね。

出された指示に従い、素早くコーンをタッチ。

 

ムーブメントトリガーを視覚、聴覚と変えたりして。

 

「骨盤底が…」などと考える暇もないほどリアクティブに動いていただきます。

 

そうすることで、あらゆる動きの中で「骨盤底が開く感じ」が気付いたらなくなっていた。

 

これでOK。

 

このようにして動きの引出しを増やしながら、その中で身体を上手く動かすコツを掴み、無意識下で自然と骨盤底筋群も運動に参加している状態を作る。

 

それが大切なのではないかなと思います。

 

そのためにも運動の多様性ですね。

 

ちゃんとしたムーブメントスキルについて学びたいトレーナーさんは、Best Performance LaboratoryメンターシップエデュケーションプログラムへGo。

 

尿もれ防ぎたい一般の方は酒谷系トレーナーの元へ。

 

というわけで酒谷会の皆様、本年もよろしくおねがい致します！

 

※1 Morphologic and functional aspects of pelvic floor muscles in patients with pelvic relaxation and genuine stress incontinence.

※2 Neurobiological aspects of the pelvic floor muscles involved in defecation