【外部環境と内部環境を仕切るもの】
免疫とは読んで字の如し、「疫:病から逸れる」ためのシステムです。
私達の身体は免疫系が正常に機能することにより恒常性:ホメオスタシスを保つことが出来ます。
人体を生物としての最小単位まで分解すれば、細胞にまで行き着きます。
ですが、我々の身体はただの細胞の寄せ集めではありません。
細胞は組織を作り、組織は器官を作り、器官が集まり系を構成し、全体としてまとまりのあるシステム(個体)が出来上がります。
そして、この個体を一つの生物として外部環境と区別するものは何でしょうか。
それが外皮系です。
個体は外皮系に覆われることで外部環境から孤立した内部環境を持つことが出来ます。
※コレは免疫の説明資料ではなく、脳目線から見た話しのスライドですので身体は”内なる外”となっています。
この内部環境を一定に保つ働きが”恒常性”です。
ですが外部環境より病原体が侵略し、内部環境を乗っ取り、恒常性を破綻させようとします。
それを防ぐ第1防衛ラインが外皮系です。
外皮系は運動、栄養、免疫などさまざまな側面から見た大切な機能が詰まっています。
例えば触覚です。
体性感覚系が持つ外受容という機能の中でも、触覚はとりわけ重要になります。
頭頂葉にて様々な感覚を統合して出来上がる身体図式。
これも常に更新され続ける動的なものです。
滑らかな運動の生成
自己の身体表現としての姿勢
これらを改善するためには身体図式の更新が必要ですが、そのために重要になるのが触覚です。
感覚とは外部環境、およびそれに対する自己の情報を知る手段です。
触覚は自己と外部環境の境を教えてくれる貴重な情報です。
そして、外皮(皮膚、粘膜、爪など)は免疫系の第1防衛ラインでもあります。
粘液、体毛、抗菌ペプチドなどがあり、常に病原体との闘いの最前線である外皮において内部環境への侵入を防いでくれます。
そのため免疫力を正常化する上で大切なポイントの1つは…
外皮の強化
です。
外皮の強化は異物の侵入を抑え、慢性炎症を寛解し、サイトカインストームを予防するためにも必須です。