今回がMCS(Motor Control Screen)シリーズ第3回になり、ラストになります。
PM Performanceでもまだまだ試験的に取り入れている段階です。
今後、パーソナルトレーナーを目指す若い方々の気付きになればと思い、MCSについて書き進めてきました。
今回はいよいよ当施設での運用例です。
MCSはModified FMS,FCSに含まれるスクリーンですが、当施設では現在FMSの後にも取り入れています。
例えば•••
【Beighton test】
1/9
【FMS】
Total Score 12/21
DSQ 2
HS 2(L2/R2)
IL 2(L2/R2)
SM 3(L3/R3) Clearing(-)
ASLR 3(L3/R3)
TSPU 0(2) Clearing(+)
RS 0(L2/R2) Clearing(+)
【MCS】
Foot length 22
Cutt-off score 44
Ankle clearing beyond(L-/R-)
Lower body MCS L47 R39
Upper body MCSはSafety Considerations(安全上の注意)に従い、TSPU,RSにscore0があるため未実施。
上記のスコアに目を通すと、2つの事に目がいきます。
① motor controlに問題がありそうだ
② quadrantの内、右下肢帯に問題がありそうだ
という2点です。
①はTSPU,RSなどreflex stabilizationのスクリーンで問題が起きているという点
②はLower MCSの右側がカットオフスコアを下回っている事、両側の差が1.5inches(4cm)以上あるためです。
それらを統合すると、右の下肢帯に
SMCD(Stability Motor Control Dysfunction)
を引き起こす
“何か”
があるのでは?
と気になりだしますね。
動きの中で痛みが起こるので、SFMAに進みます。
FMSだけでは見逃しがちなファクターは回旋方向への可能性かと思います。
抗回旋の能力はある程度スクリーンにかけていますが、可動性は見逃しがち。
抗回旋は動作において超重要なファクターですが、当然正常な可動性を有している事が前提になります。
そこで
Multi-segmental rotation assessmentを行うと
L FN / R DN
Seated rotationでは
L FN/ R FN
という事から、骨盤帯以下の右方向への回旋制限に疑いをかけます。
骨盤帯以下で大きな回旋可動域を持つ関節は股関節ですね。
そこで右股関節の内旋可動域が失われている、もしくは股関節が内旋位でスタックしている事に疑いを立て・・・
Adduction drop testを行うと(+)。
強烈なL AICパターンかな?
という事で、まずはこのスタックから抜け出すためのエクササイズプログラムを立位のポジションまで実施。
すると、結果として
【FMS】
Total Score 16/21
DSQ 2
HS 2(L2/R2)
IL 2(L2/R2)
SM 3(L3/R3) Clearing(-)
ASLR 3(L3/R3)
TSPU 2 Clearing(-)
RS 2(L2/R2) Clearing(-)
【Lower body MCS】
L47 → 50
R39 → 48
Cutt-off score 44
へと変化しました。
上記の結果から、今回のプログラムはクライアント様の身体にマッチしたものであった事が確認出来ます。
といったような感じでスクリーンは
“やってはいけないこと”
を確認するフィルターや
プログラムがポジティブな働きを持ったかを確認する
インディケーターのようにも用いています。
未熟ゆえ誤った認識や語弊などもあるかもしれませんが、MCSを取り入れることで
人体を観る視点が広がっているのを感じています。
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